ハタラキアリの徒然日記

働く中で気づいたことについて書くブログです。仕事での「気づき」やビジネス書の書評などを書いています。

消費税増税の代わりにたばこ税を増税する|受動喫煙対策と税収の話

前回の記事で「たばこを禁止するのは難しいので、たばこ税を増税すべき」という意見を書きました。

受動喫煙は検索流入がそこそこ多いようです。以下のは事実関係を洗い出すようなものでしたが、この記事では私の意見をまとめました。

www.hatarakiari.me

受動喫煙対策としてのたばこ税

以前の記事要点は次のとおりです。

  • 喫煙は権利ではないし、副流煙は公害といえる

  • 公害だからと言って問答無用で禁止すればよいとも言い切れない

  • 公害の対応は賠償金であることが多く、副流煙の対処も増税でよいのではないか

この記事の問題提起は「どれくらい増税すれば受動喫煙被害に納得感があるか」です。

このままでは漠然としすぎているので、次のように定義してみたいと思います。

消費税を8%から10%に増税する代わりにたばこ税を増税するとしたら、たばこは1箱いくらになるか

加害者(喫煙者)の主張がどうやら「税金を支払っているのだから許容してほしい」というものらしいので、税金を軸に考えてみます。

被害者(非喫煙者)にとっても「消費税増税をしないというメリットがある」といえば納得感があるのではないかと思います。

実際には、副流煙によって医療費がかさんでいるという主張があり、現在のたばこ税収が実質的にマイナスである可能性は高いのですが、ひとまず現在をプラスマイナスゼロと考えて試算します。

たばこ税の構造

いくつかの前提

  • たばこ税を増税した場合、たばこの消費量は減少する

  • たばこの消費減で間接的に減少するであろう医療費などは考慮しない

  • 消費税増税は1%あたり2兆円の税収につながる

必ず正しいかはわかりませんが、一定程度は妥当だと思いますので、上の3つを仮定します。

たばこ税の構造

たばこ税には、国税・地方税・特別税・消費税などが含まれております。ここでは、消費税とそれ以外という2種類のみに分けて考えます。

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出典:日本たばこ産業「たばこ税の仕組みをもとに作成

どのように課税していくのかが少しわかりにくいので、税別価格に対して何%のたばこ税がかかっているのかで考えることにします。

消費税は、税抜価格+たばこ税の合計に対して8%かかります。

たばこ税の変化が消費税増税の何%にあたるか

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現在は約151%なので、ここから変化させた場合のシミュレーションテーブルです。

縦軸が税率の変化です。消費減につながるのであれば、減少の度合いに消費税2%に置きかわるために必要な水準が異なります。

水色に着色した部分が「消費税8%から10%に増税する代わり」にできる水準です。*1

たばこ1箱の価格

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増税するとたばこ1箱の価格がいくらくらいになるかのシミュレーションです。

縦軸と横軸は上の表と同じです。

たばこの消費量が減ると、JTが売上水準を維持するために税抜価格を値上げする可能性がありますが、この点については考慮していません。

まとめ

1箱1,080円にすると、禁煙する人が少し増えたとしても消費税増税の代わりになるみたいですね。

私が想定していたよりも安い価格になるようで驚きました。

たばこは税率が高いというイメージがありますが、原価や税抜き価格が安いので、税率を上げてもそれほど高額にはならないようです。

受動禁煙の影響をあなどってはいけないと思いますが、私は、喫煙の自由度をあげて税収を増やしたほうが良いのではないかと考えています。

日本の財政はそろそろ何とかしないとまずそうですからね。

*1:消費税別価格の上昇によって消費税が上昇する分も含めています。たばこ税単体で「消費税10%の代わり」になるわけではありません。